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なんでやねん日記

なんでやねんです

道重さゆみは、正真正銘、本物のアイドルだった

モーニング娘。'14コンサートツアー秋 GIVE ME MORE LOVE ~道重さゆみ卒業記念スペシャル~@横浜アリーナ に行ってきました。

行ってきました……。

終演後からずっと、ただ呆然としていて、いろんな言葉が浮かんでは消えていきながら帰路に着いて、帰宅して、立ったまま簡素なごはんをかきこんで、お風呂に入って、今、パソコンに向かっています。まだ何を書こうかあんまりはっきりしていませんが、このまま何も書かずにいたら今日目にしたものをいつかは忘れてしまうと思うので、書こうと思います。

 

終始「道重さゆみ」は「道重さゆみ」というアイドルを纏ってステージに立っていました。「卒業コンサートでは泣かない」といろんなインタビューで語っていた通り、最初にビジョンに大きく映された彼女は、すっきり晴れた表情をしていました。

畳み掛けるようなアップテンポの3曲が終わり、美しいバラード。初めてセンターに選ばれた曲、最後のソロ曲。いつどんなときにカメラに抜かれても、そのまま画面に引き込まれてしまいような魅惑的な表情をしていました。

そしてモーニング娘。ライブの見せ場でもあるメドレー。そこまで何の不安もない素晴らしいステージを見せていた彼女の様子が少しおかしくなりました。足をかばっているような動きを見せ、ほかのメンバーがセンターステージでパフォーマンスしているときも、一人メインステージに残って歌っています。どうやら、足が攣っていたそうです。音楽は止まらず、そのままパフォーマンスが続きます。後輩たちは、彼女の異変に対する動揺を見せず、臨機応変に対応しています。途中から、衣装に合わせたかわいいブーツから、スニーカーに履き替えた彼女。痛さを隠すように頑張って歌い、踊っていましたが、挨拶で一瞬歪んだその表情はとっても悔しそうでした。

思わずしゃがんでしまい、舞台の照明を落としたシーンも何度かありました。その度に、ファンは彼女の名前を呼びます。そして、彼女は何度しゃがんでも、もう一度立ってくれました。

卒業コンサート恒例の、後輩から卒業するメンバーへの送る言葉。どのメンバーも、気丈に涙をこらえ、感謝の気持ちを口にします。普段は何を言っているのかよく分からない不思議な女の子も、ちゃんと卒業する彼女に分かる言葉を伝えようと努力していました。いつも真面目で自分を見せない女の子は、「嫉妬していた」と素直な思いを口にしたあと、体中から溢れる愛を言葉にしていました。次の時代を担う女の子は、不安な気持ちを吐露しながらも、しっかりとグループへの愛を語っていました。

後輩たちの一挙一動を愛おしそうに眺め、少しでも自分を否定する言葉や、彼女のおかげですといった言葉が出るたびに「そんなことないよ」「あなたの力だよ」と声をかけていた姿が印象的でした。

彼女のスピーチは、完璧でした。悔しかったであろう足の負傷もネタにしつつ、ファンへの、メンバーへの愛を、何も見ないまま、その場で言葉にしていました。出てくる言葉、出てくる言葉、すべてがアイドルでした。

最後、彼女が卒業の歌として選んだのは、オーディションの課題曲として歌った曲でした。たくさんの花で飾られた愛らしいドレスを身にまとい、かつて全く歌えなかった曲を歌う彼女。上手なわけではないけれど、ひとつひとつのメロディーを大事になぞっている姿がとても美しかったです。

同期と歌った思い出の曲は、今回のツアーでは一度も歌うことがありませんでした。きっと、今のメンバーと歌うこと、今のメンバーと作る舞台を大事にし、優先したんだと思います。

 

終演後も、ずっと彼女の名前を呼ぶ声が止まりませんでした。何度も拍手と万歳が起きていました。その様子を見て、彼女のファンはとても幸せものだなと思いました。最後まで、アイドルとして、愛を与えてくれる。アイドルとして、夢を見せてくれる。アイドルとして、楽しませてくれる。アイドルとして、アイドルを貫いてくれる。アイドルを好きな人たちにとって、こんなに幸せなことはないと思います。

 

あの頃、クラスの女の子はみんなモーニング娘。が大好きで、憧れでした。「ゴマキみたいになりたーい」「えーなっちのほうがいいよー」「4期の中だと加護ちゃん!」「高橋愛ちゃん歌うまいよね」なんて話を日常的にしていました。「モーニング娘。になりたい」と願っていた子も、たくさんいました。

その思いをきちんと形にして、ただひたすら貫き通した女の子が「道重さゆみ」です。ある意味、彼女は私たち同世代の女の子の夢を叶え続けてきてくれた人です。

飽きっぽい私たちは成長とともに自然とモーニング娘。から離れていきました。しかし、それでも彼女は同じ場所に立ち続けてくれて、また私たちがここに戻ってくるための道標であり続けてくれました。

 

あの大きな景色を見た後輩たちは、きっとまた、あの場所を目標として、これからも私達に夢を見せてくれると思います。彼女がいなくなっても、また物語は紡がれ続かれます。それが、モーニング娘。というグループなんだと思います。

 

道重さゆみさん、ご卒業おめでとうございます。