なんでやねん日記

なんでやねんです

季節の移り変わりはいつも突然で


「果てがないのではないだろうか」と思った長ったらしい連休が過ぎ、気付けば肌に感じる空気の質が変わっていた。

連休中、2度、手相を見てもらう機会があった。一人は酔っ払いの自称占い師。一人はとても料理が上手なアーティスト。酔っ払いの自称占い師は、仕事運を見てもらいたいと伝えたにも関わらず恋愛の相ばかりを見て「あなたは外国人と相性が良いですよ」と言ってきた。終いには宗教じみた話までし始めたので、最初は面白がっていた私もとうとううんざりしてしまった。彼を知る人に「手相を見てもらったんです」と伝えると「あの人ね、インチキ占い師で有名なのよ」と返ってきた。彼の話した哲学的な小難しい話は、今はもう何一つ思い出せない。
とても料理が上手なアーティストには、ブレがあること、無駄遣いが多いこと、そして何より恋愛体質なことを指摘された。なるほど納得できる内容で、ふんふんと聞きいってしまった。しかしあまりにも面白味のない手相であるためか、同じ内容を繰り返し話された。最後は「まあでも、まだまだどうなるかわからないね。若いし」とお決まりの文句で締められた。彼女の作る料理は、母の味に似ていた。


季節が変わるのは、突然だ。環境が変わるのは、突然だ。誰かと親しくなるきっかけは、突然だ。憧れの対象に近づくのは、突然だ。スイッチが入るのは、突然だ。

そして私は、いつもその突然に戸惑ってばかりだ。

鬱陶しくて仕方ない寒い季節の終わりが見えたのに、何かが変わろうとしているのに、私はうまく馴染めず、少しだけ抗ってみている。この雨が止んだら、きっともっと暑くなるのだろうな。