なんでやねん日記

なんでやねんです

ドラマ「SPEC」が好きすぎるからちょっくらブログでも書いてみよう

TVドラマが好きで好きで仕方なかった私はもう過去の私――。今や、自宅では起動に8分はかかるオンボロPC兼TVを1年に数回立ち上げるか、実家に帰省する盆&正月くらいでしかTVに触れていない。そんな私でも、堤幸彦氏演出かつケイゾクの続編となれば、気になるわけですよ「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」が。そんなわけで知人に録画してもらい、正月に一気見したわけですが、感想は…「なんじゃこりゃああああ」ですよ、もう。おもしろすぎておもしろすぎておもしろすぎて、私のツイートは今やSPECの話ばっかりです。
しかし、「たった140文字しかつぶやけんTwitterなんぞで、この愛は語れん!」と思ったので、ただただSPECの魅力を綴るBlogを書くことにしました。このエントリーの目的はたったひとつ、SPECファンを増やすことです。では、はりきってどうぞーーーー!(ただしネタばれ注意だゾ☆)


エリカさま、お美しい…!
金曜ドラマ 『 SPEC (スペック) 〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』 | TBSテレビ

■ストーリー、高まる!

ケイゾクの続編としてプロモーションされていたSPEC(タイトルが決まる前は「ケイゾク2」と呼ばれていたそうな)。たしかに、共通点や繋がる部分はたっくさんありますが“ケイゾクとは別物”として考えたほうがいいというのが私の持論です。その理由は最後に語るとして、SPECのストーリーの魅力を語ります。
この物語の中心となるのは、「スペックホルダー」と呼ばれる、特殊能力(=スペック)を持つ人物たち。このスペックホルダーが起こす特殊で不可解な事件を解決するのが、「警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策」通称「ミショウ」です。まあ簡単にいえば、お荷物事件を担当するキワモノの部署、というわけです。
ああ、もうなんですか、この激中二病的な設定は!もうこの時点でたまらんではないですか!金曜の22時、数々の名作ドラマが生まれた枠で特殊能力者が出てくる推理ドラマって!いまどきジャンプでもないよ、そんなコテコテストーリー!しかも無駄にシューーーーール!
…と、これだけで大興奮な私ですが、ミショウに持ち込まれた事件を解決するのは、IQ201の天才かつ変人の女性刑事、とある事件を起こして飛ばされてきた武闘派の男性刑事、そして昼行燈な係長の3人。ああ、黄金バランス…!というわけで、次は「キャラクターの魅力」をはりきってどうぞー!

■キャラクター、高まる!

SPECの最大の魅力は「キャラの強さ」だと思うんですよね、わたしは。ミショウの3人はもちろんなんですけど、スペックホルダーや毎回登場するゲスト、その他のわき役まで、キャラクター設定がしっかりしているし、際立っている。キャラクターの印象が強いと、物語へののめり込み度も高くなるんですよね。
出演者|TBSテレビ:金曜ドラマ「SPEC 〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」
個人的に好きなキャラをピックアップしてみました。

<当麻紗綾(戸田恵梨香)>

ミショウに飛ばされてきたIQ201の天才かつ変人。推理担当。推理する時は事件のキーワードを習字で書きだし、ちぎって投げて情報を整理する。髪はボサボサでいつもダサい恰好。とある事件で左手を切断し、普段は三角巾で左腕を吊っている。ギョウザ10人前を食べるほどの大食い。(ゆえにいつも口がニンニク臭い)短気でけんかっ早い。死語を口にする。たまにブリッコ。

加瀬亮とのW主演といわれていましたが、いやもうこのドラマはエリカさまの独壇場でしょう!加瀬亮好きの私でもそう言わざるをえませんね。クセの強い役柄、コロコロ変わる表情、突飛な言動が目白押しで、エリカ様の女優魂をこれでもかっ!と見せつけられた感じです。こんなに魅力のある女優さんだったとは…。



<瀬文焚流(加瀬亮)>

元々SITに所属していたが、部下への発砲容疑でミショウに飛ばされてくる。SITの風習よろしく軍人気質で、当麻には殴るはたくの暴力をふるう。頭はちょっと弱い感じで、いつも当麻に“バカ”“ハゲ”呼ばわりされている。ポーカーフェイスだが、人一倍人情家(特定の人物にのみ)。スキンヘッド。Sっ気強し。

はい。私がちょーちょーちょー好きな俳優、加瀬亮がこのドラマには出演しています。初めて加瀬さんを意識し出したのは、映画「ハチミツとクローバー」の真山役でしたかねえ…。あの悶々としたキャラクターが大好きでした。オサレ系の俳優さんのイメージが強かったですが、SPECへの出演で、その固定概念は吹き飛ばしたと思います。最初こそ違和感が強かったですが、「こんなに武闘派の役もできるんだあ…」と次第に関心。最後は「私の頭をはたいて瀬文…っ!」状態でした。


<野々村光太郎(竜雷太)>

ケイゾクシリーズでもおなじみ、柿ピー大好き光ちゃん。定年を迎えながらも、現在はミショウにて嘱託係長を務める。相変わらず若い女の子(というか“雅”ちゃんが)好き。現在は正汽雅と不倫&結婚を求められ中。8割おふざけキャラの昼行燈だが、時おり部下への配慮や刑事魂も覗かせる。かっこいい光ちゃんを見たいなら、5話の戊の回は必見。

SPECがケイゾクの続編と言われている最大の“つながり”は、野々村係長の存在です。野々村係長は、“ケイゾク”から“ミショウ”へとその身を移し、相変わらず日々のらりくらりと暮らしています。しかし、昼行燈な表情の裏には、警察の中でもごく一部しか知らない組織の存在を知っていたり、公安の若い刑事にニラミを効かしたりと、なくてはならない存在となっています。まあ、そんなことはどうでもよくて、雅ちゃんとコンタクトとってるときの光ちゃんはまじでカワイイっす。


<一十一(神木隆之介)>

公安調べでは「時を止める」スペックホルダーの持ち主だが、実際は少し違ってほかの人物と「時間の流れが違う」というSPECとのこと。当麻の左手を奪った人物で、当麻のことを恨んでいる。無邪気かつ冷酷な人間だが、普段は母親を溺愛する普通の中学生。猫が好き。好きなTV番組は「けいおん!!」。最終話で衝撃の事実が発覚する。

もう本当にこのドラマは私の好きな俳優さんを調べてキャスティングしたんか!というほど、ツボな人が多いですね。(ほぼ)同じスタッフが作ったTBSのドラマ「QUIZ」に出演していた神木くん。そのころから「え、この子天才じゃない?」という俳優さんでしたが、今でもその輝きは健在です。というか、磨きがかかりまくっています。本当に“奇才”としか言えない俳優さんですね。とっても難しくて複雑な“ニノマエジュウイチ”というキャラクターを魅力的に見せてくれています。当麻とニノマエの絡みはご飯3杯いける感じですね。


<正汽雅(有村架純)>

光ちゃんの彼女の婦警。あの手この手で光ちゃんに離婚&結婚を求める。しかし若手刑事とも関係を持つ罪な女。ミショウに訪れる人々を「はりきってどうぞ!」のセリフとともに案内する。

とっても好みです。…はい、すみません。見たことない女の子だなあと思いきや、ドラマの出演はこれで2作目みたいですね。緊迫したシーンで彼女が登場すると、とってもなごみます。こういう清楚イメージで売り出している感じの子を光ちゃんの恋人役として持ってくるあたり、TBSおよびオフィスクレッシェンドはこわい、と思ってしまいます。目力も強くて、これからが楽しみな女優さんですね。


<星彗(真野恵里菜)>

7話庚の回のゲストキャスト。人の心を読むSPECを持つ。普段は人気の占い師「新宿のシンデレラ サトリ」として活躍する。とある組織に属しており、予言のSPECを持つ冷泉俊明の拉致を試みる。

まのちゃんかっわゆーーーーーーーー!と、アイドルヲタの私はそんな感想を漏らしてしまいますが…。真野ちゃんの回、テンポがよかったしおもしろかった!なにより、随所にちりばめられた小ネタがいつもより効いていた気がしました。冷泉が誘拐されたとき、サトリに心を悟られないようにお経を読むんですが、それがAKB48の曲の歌詞なんですよね。それを聞いたサトリは「AKBかよ!ハロプロにしろよっ!」って文句を言うんです。こういう小ネタ、たまらないですねえ…。あとは、サトリが乗っていた高速バスの車番が「86−20(ハロプロ)」だったり。こういうのが、堤監督のおもしろさだなあって実感しました。

さあさあ、かなり長くなってしまいましたがキャラクターの魅力が終わったところで、音楽の魅力に移りたいと思います。では、はりきってどうぞ!

■音楽、高まる!

綺麗に世界観を作っているSPECですが、その独特な雰囲気に寄り添っているのがTHE RICECOOKERSの主題歌と、渋谷慶一郎さんのメインテーマ。このドラマの魅力を高める音楽を紹介します。

<THE RICECOOKERS NAMInoYUKUSAKI/波のゆくさき>
http://thericecookers.syncl.jp/
主題歌を担当するのは、アメリカを中心に日本でも活躍するバンド「THE RICECOOKERS」。1話から5話までは英語詞バージョンの「NAMInoYUKUSAK」6話から10話までは日本語歌詞「波のゆくさき」を、毎回違うアレンジで流しています。抑揚の感じとか声質とか演奏のクセとか、すべてがクリティカルヒットでした。日本語バージョンの

時は動き出す 手に握りしめた
記憶の破片は 一つだけでいい
ただひとりきり また歩き出す
目の前を照らす 光のさきへ

という歌詞がドラマのラストを表しているようで、その世界観のリンクがたまりません。また同時にながれる映像がたまらんのよねえ。クオリティ高すぎ。個人的にとっても気になるバンドなので、ライブにも足を運びそう。



<渋谷慶一郎 SPEC -Main Theme->
ATAK
メインの挿入歌を担当するのは、渋谷慶一郎さん。渋谷さんと言えばピコピコ音というかガシャガシャ音というか機械音のイメージが強かったんですが(ファンの方、違ってたらすみません)、この曲はピアノがとっても綺麗な音を奏でています。かつ、どこか不安げと言うか“グニャグニャ”な感じがして、このメロディーを聴くだけで、印象的なシーンを思い出します。(そういえば相対性理論+渋谷慶一郎の「アワーミュージック」の何曲目かも、とっても透き通ったピアノのアレンジ曲があったなあ)。サウンドトラック、本気で欲しいです。Amazonのウィッシュリストにもいれているので、どなたか…!

■ケイゾクとのつながりと相違点、高まる!

最後に、これは語らなければいけないだろうという「ケイゾク」との共通点、相違点について、私なりの見解をまとめたいと思います。

竜雷太演じる野々村光太郎然り、各名称然り、ドラマを造るスタッフ然り、「ケイゾク」の続編というのは間違いないですし、SPEC側もそう主張している通りだと思います。しかし、ケイゾクとSPECは、通じるところがありながらも全く別の作品だと私は思います。
ケイゾクはシリアスな展開7割、シュールな展開2割、その他2割でしたが、SPECはシリアス5割、シュール4割、その他1割です(個人的見解)。ネタのちりばめ方も違うし、キャラクターの設定の仕方も動かし方も全く違います。その理由はたったひとつ。「池袋ウエストゲートパーク」や「TRICK」など、ケイゾクを放送し終わった後に堤監督が手掛けた、数々のドラマの要素がSPECには含まれているのです。それなのに、ケイゾクとまったく同じ世界観なんて、あるわけないじゃないですか。

「心臓が息の根を止めるまで真実に向かってひた走れ それが刑事だ」

ケイゾクにもSPECにも、両方に登場したとても好きなセリフです。このセリフを野々村係長が発した時、ケイゾク2として見始めたこのドラマはあらゆる共通点を持ちながらも、まったく別の作品として存在しているのだとしみじみ感じました。


ケイゾクを初めてみた時、確かに今までにない衝撃を受けました。そして、同じように今までにない衝撃をSPECでも受けました。たしかに一般受けはしないし、海外ドラマやマンガの世界観に比べたら見劣りするかもしれません。でも、私は本当にこのドラマにおもしろさを感じました。


映画化とかぜってーしねえから

個人的に堤さんの映画は苦手なので、ぜひスペシャルドラマで続編を!そして残された伏線を拾ってほしいものです。